微分作用素Lがあったとき
$$ L G(x, x') = \delta(x - x') \tag{1} $$
を満たす関数$G$をGreen関数と呼ぶ。次元は2次元以上でも良い。
$x'$の代わりに$s$を使う記法でも良いが、その場合$x, t$と変数が2次元以上になった場合にあ拡張しにくいこともあり、ここでは$x'$を使うことにした。
この$G$を用いて
$$ Lf(x) = a(x) \tag{2} $$
の解は
$$ f(x) = \int G(x, x') a(x') dx' \tag{3} $$
と書ける。
理由: 式(3)の$f$について:
$$ L f(x) = L \int G(x, x') a(x') dx $$
もし$L$と積分を入れ替えて良ければ:
$$ = \int L G(x, x') a(x') dx $$
式(1)より:
$$ = \int \delta(x - x') a(x') dx = f(x) $$
$L$が2階で、境界条件付きで考える場合: 領域$\Omega$上で考える場合のGreen関数$G$は:
$$ L G(x, x') = \delta(x - x') \qquad (x, x' \in \Omega) \tag{4} $$
$$ G(x, x') = 0 \qquad (x \in \partial \Omega, x' \in \Omega) \tag{5} $$
AP: 上式で境界を入れてよいのかどうか考える。
$L$が2階とは、2階の微分演算子を含んでいて、3階以上を含んでいないという意味。こうなっていないと境界での値を指定しても解が一意に決まらなくなってしまう。
境界条件まで含めて考えると
$$ Lf(x) = a(x) \qquad (x \in \Omega) \tag{6} $$